2020/08 REVSPEED

2020 8月号レブスピード 掲載   6/26発売

インタークーラーに新モデル登場 冷却性能重視・高出力対応のspec.Rが完成

チューブ内部の構造で上が冷却重視のspec.R、下がレスポンス型の例。spec.RはU字状の冷却フィンが、手前とその後部では後部が右側に少しオフセットする。この配置が交互に続く。レスポンス型はオフセットせず、通路がストレート風。こうした仕組みの違いで圧損、冷却性能をチューニングしている。

新構造で吸入空気の流れを変え コア面積も有効に使って冷やす

HPIは冷却系パーツに強いメーカーだ。開発を続け、新型コアのインタークーラーspec.Rを完成させた。そもそもインタークーラーのコアはターボで圧縮されて高温になった吸入空気の流れるチューブ(管路)、その吸入空気が接触するチューブ内の冷却フィン、そして、走行風があてる外部の冷却フィンで構成されている。そのためコア内部の構造が、吸入空気の流れには抵抗になる。吸入空気には、ターボによって勢いのある圧力のエネルギーが加わっている。HPIの話ではイメージとしてコアの抵抗を抑えると吸入空気が内部を通過しやすく、圧損が低い、レスポンスに有利なインタークーラーに仕上がるという。一方、ある程度の抵抗を持たせ、吸入空気が気持ち、コア内部にとどまるように通過させると圧損は多少増えるものの、冷却に優れるインタークーラーにできるそうだ。性能として冷えることが大前提だが、瞬発力がものをいう用途や、さほど吸入温度が上がらない走行にはレスポンスタイプが、サーキットの周回や全開を続ける走行には冷却重視タイプが、それぞれ適することになる。HPIにはレスポンスも売りにするspec.Sがある。新製品のSpec.Rは上位モデルとなり、冷却重視・高出力対応をいちばんの性能に置く。コアサイズ、サイドタンク、パイピングの仕様はspec.Sと同じだが、コアの仕組み・段数(14段→12段)に特徴があり、コア面積を有効に使った冷却ができるとの触れ込みだ。重量もspec.Sより軽い。ここではフルブラストの協力により、spec.Rと既存モデルの特性の違いを比べてみた。

車両はRPS13。フルブラストが10年前に製作し、いまも完調のカスタマー車両。走行会仕様で当時、筑波のタイムが1分0秒台。SR20エンジンは排気量2Lを保ち、TOMEIのピストン・コンロッドなどで強化。タービンがHKSのGT-RSで、吸排気にHPIのエキマニとエアクリーナーを装着。制御はFコンVプロで最大ブーストが1.4㎏/c㎡前後。ダイナパックにて430㎰、50㎏-mを記録している(修正係数Tcf1.0)

spec.Rはコア全面に空気が流れ始める

テストはフルブラストのダイナパックに、タービン交換仕様のRPS13をセットして行った。コアの入口/出口温度の変化と併せてサーモグラフィでコア表面の温度分布も観測し、冷却の進み方をチェックした。そして、冷却重視の性能を確認だ。フルブラストの村山隆代表は「計測でのピークパワーは圧損の低いsepc.SとWF(低圧損・高出力対応)が勝ったが、コアの温度分布ではspec.Rは、コア全体の色がパッと黄色く変わり、明らかに冷えている様子だった。周回で最初から最後のコーナーまで、一定以上のパワーを保って走るには、吸入温度を適切な範囲に収めることが重要になる。その点では冷却重視のspec.Rに優位に見える。spec.Sは手頃な価格と性能から、うちでも装着実績がある。spec.RはこのRPS13クラスのチューニングや、ランエボのブーストアップなどで走るオーナーに合うと思う」と考察してくれた。なおHPIでは同社製インタークーラー装着購入者に向けて、spec.R車種別コアを特価で販売する、コア載せ換えキャンペーンを実施中だ。

吸入空気の流れ始める様子。上から順にspec.R、spec.S、WF。spec.Rははじめからコアの全段に流れ、コア全面でじわり冷却が進む。色が濃い。spec.SとWFは圧損が低いので、はじめは入口に近い下段に流れが集中し、速く流れが出口に向かう。が色は薄い。

温度変化で縦軸が温度、横軸がエンジン回転数。上側の3本がインタークーラーで冷却する前の入口温度、下側の3本が冷却後の出口温度。ラインは赤色系がspec.R、水色系がspec.S、銀・黒色がWF。spec.Rは3000rpmから6000rpmまで出口側温度が最も下がり、いちばん安定した。

新形状のエアクリーナー

メガマックスエアクリーナーがコットンタイプ、ステンレスタイプいずれもフィルタートップの形状が新しくなった。高流量時の性能がより確保できる仕様だ。価格は4900円から

全周にシールが効くバンド

通常のホースバンドよりも高価だが、360度全周をきっちりシールできるスプリングクランプ。インタークーラー購入時にオプションで選べ、また大小の各種サイズを単品販売

REVSPEED 8月号 Vol.356(6月26日発売)


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